京都・美山エコツーリズム

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南丹市美山エコツーリズム推進協議会

設立趣意

南丹市美山町は、かやぶき民家が代表する伝統的文化や芦生の森が象徴する豊かな自然に恵まれた地域です。1993年に北地区がかやぶきの里が保存地区に選定されたのを機に多くの皆様がおいでいただくようになり、2003年には来町者が年間70万人を超えました。「かやぶきの里美山」の認知度は向上し、関西で「かやぶき」といえば美山町が真っ先に思い浮かべていただけるようになりました。地域に誇りが持てる町にもなったように思われます。

  

しかし、観光を経済面でみてみると
・来町者の客単価は非常に低く、繁忙期と閑散期の差が大きい(冬季の集客力が弱い)業態である
・他産業との連携が十分とれているとはいえず、近年売上高が伸び悩み、美山町の観光の切り口が見えづらい
という課題を抱えています。

これらの反省と近年の環境問題の意識の高まりを受けて「エコツーリズム」という旅行形態が生まれてきました。2008年4月に施行されたエコツーリズム推進法(国の立法)では
①自然環境への配慮
②地域振興(地域社会の活性化効果)
③観光振興への寄与
④環境教育への活用
という4つの基本理念が示され、地域の文化や自然環境を生かした「地域による地域を生かした地域のための観光」が行われることとなるのです。

地域住民にしかわからない魅力的な観光資源を地域住民との体験・交流の中で様々なメッセージを住民自身の口で伝えてゆくことが真の美山ファンを増やすことになるのではないでしょうか。時代はエコロジーの大きな波によって動き出し「農」「エコ」は追い風の時代となっています。

以上のような経緯で、地域の伝統文化と豊かな自然を生かしたまちづくり・地域活性化を目的として地域の自治組織および事業者等によって構成される「南丹市美山エコツーリズム推進協議会」を設立しました。

全体構想認定までの経過

南丹市美山エコツーリズム推進全体構想の認定にあたり、事務局より認定に至る経過についてご説明いたします。 まず私たちは、美山町の観光の次のステップを見据えるために6年前の2008年、有志によりエコツーリズムの先進地である滋賀県高島市・長野県飯田市・京都府宮津市を視察しました。 「美山町は年間70万人を超える観光客をいつまでお迎えし続けることができるのか?」 「それが地域の経済やまちづくりにとって貢献するものなのか?」という疑問が出発点です。   現在、美山町は観光の成功事例として賞賛されておりますが、一方では、毎年約100人の人口が減少し続けている地域であることも事実です。

そこで、2010年6月に美山町の振興会をはじめとする住民組織・美山町観光協会をはじめとする観光事業者・NPO団体・行政等が構成し、京都大学・地域の財産区管理委員会がアドバイザーとなる「南丹市美山エコツーリズム推進協議会」が発足しました。
国が定めたエコツーリズム推進法の中では、「エコ」とは「人の暮らし」と「自然環境」であるとうたわれています。このエコツーリズム推進全体構想は、美山町でのエコツーリズム推進に関する基本方針や美山の観光資源とは何か、エコツーリズムの実施方法、自然環境の保護・育成等について明記したものです。認定は、環境省・農林水産省・国土交通省・文部科学省の各大臣が行います。

全体構想認定に至るまでに、2010年には、当時、唯一全体構想が認定されていた埼玉県飯能市を訪れました。そして全体構想策定を行うに際して各地区の有識者の皆様方にお願いし「観光資源発掘委員会」を発足しました。
同年、エコツアーガイド養成講座初級編を開催し、13名の皆様に認定証を授与いたしました。
2011年には「全体構想原案」を南丹市に提出し、確認ののち、京都府・環境省近畿地方環境事務所に提出しました。
また、2012年には、エコツアーガイド学習会として「かやぶきの里ボランティアガイドに学ぶ」を開催。日本エコツーリズム協会との連携で宝探しセミナーを開催、現在までにエコツアーのモデルツアーとしてオール美山のエコツアーを4回実施しました。

そして京都府環境保全課のご指導も受け、2013年12月に修正後の全体構想原案を環境省に提出。細部に渡る修正作業の後、2014年11月21日はれて全国で6番目、近畿地方初のエコツーリズム推進全体構想が認定されました。

規約

(名称) 第1条 本会は、南丹市美山エコツーリズム推進協議会(以下「協議会」という。)と称する。
(目的) 第2条 協議会は、南丹市美山町の持続可能な地域づくりに資するため、豊かな自然環境と伝統文化を保全し継承しながら地域の創意工夫を生かし、地域振興、観光振興、環境教育の場としての活用を図り、エコツーリズムを推進することを目的とする。
(事業) 第3条 協議会は、次に掲げる事業について協議、推進するものとする。
(1)エコツーリズム推進に関する調査研究と実践
(2)地域住民との協働による推進体制の構築
(3)その他、本会の目的達成に必要な事業
第4条 協議会は、別表に掲げる会員(関係機関・団体・個人)及びアドバイザーをもって構成する。
(役員) 第5条 協議会に会長1名及び副会長2名、監査2名を置く。
(1)会長及び副会長は、会員の互選による。
(2)会長は、協議会を代表し会務を総理する。
(3)副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるときはその職務を代理する。
(役員の任期) 第6条 役員の任期は2年とする。ただし再任は妨げない。
(1)欠員による役員の任期は、前任者の残任期間とする。
(顧問) 第7条 協議会に顧問を置くことができる。
(総会) 第8条 総会は、必要に応じて会長が召集し、会長が議長を務める。
(1)総会は、事業運営の基本方針、その他重要事項について協議、決定する。
(2)会長は、専門的知見を有する者の意見を聴取することを必要と認める場合、
総会に会員以外の者の出席を要請することができる。
(運営委員会) 第9条 第3条に掲げる事業を円滑に行なうため、協議会に運営委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(1)委員会の委員は、会員の中から会長が選任する。
(運営経費) 第10条 協議会の経費は、補助金、会費、寄付金及びその他の収入をもって充てる。
(会計年度) 第11条 協議会の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。
(事務局) 第12条 協議会の事務局は、南丹市美山町自然文化村内に置く。
(その他) 第13条 この規約に定めるもののほか、協議会の運営について必要な事項は、その都度定める。

附則
この規約は、平成27年4月1日から施行する。

会員名簿

2015年度 協議会に参加する者の名称又は氏名、その役割分担

会員

団体(組織)等 氏名 役割
美山ふるさと株式会社(美山町自然文化村) 取締役顧問 中川 幸雄 役員 会長
美山町知井振興会 会長 高野 紘 役員 副会長
知井地区旅の宿部会 会長 長野 豊 役員 副会長
美山まちづくり委員会 委員長 中川 幸雄 自治会等の
関係者
エコツーリズムに関する地域との協働主体
平屋振興会 会長 外田 誠
宮島振興会 会長 南 清
鶴ケ岡振興会 会長 下田 敏晴
大野振興会 会長 山口 恒一
南丹市商工会美山支所 支部長 武田 晏和 観光事業の
関係者
エコツーリズム実施に関する
ガイダンス・プログラム、モニタリングにおける主体
美山町観光協会 会長 神田 和行
美山町料飲組合 組合長 神田 和行
美山ふるさと株式会社 代表取締役 小島 和幸
有限会社かやぶきの里 代表取締役 勝山 直
有限会社芦生の里 代表取締役 牧田 克己
芦生山の家 館長 今井 崇
知井地区旅の宿部会 副部会長 勝山 賢一
田歌舎 代表 藤原 誉
観光農園江和ランド 代表 大野 安彦
美山漁業協同組合 組合長 松田 茅里 農林漁業の
関係者
美山町森林組合 組合長 大牧 義夫
美山町環境保全対策協議会 会長 小中 昭 自然環境保全
内久保環境・史跡保存会 会長 栢下 壽
北村かやぶきの里保存会 会長 中野 忠樹 住民団体
・NPO
NPO法人芦生自然学校 理事長 井栗 秀直
NPO法人美山ほっとステーション 理事長 中島 慎司
南丹市 市長 佐々木 稔納 行政
京都大学フィールド科学教育研究センター 林長 伊勢 武史 教育機関 エコツーリズムに関する情報提供及び助言
環境省 近畿地方環境事務所
国立公園・保全整備課
自然保護官 福島 誠子 国の関係機関
農林水産省 近畿農政局
農村計画部 農村振興課
課長補佐 茶谷 一郎
国土交通省 近畿運輸局
企画観光部 観光地域振興課
課長 辻野 晃

アドバイザー(学識経験者)

団体(組織)等 氏名 役割
知井財産区管理委員会 委員長 高野 紘 エコツーリズムに関する情報提供及び助言
九ヶ字財産区管理委員会 委員長 大野 安彦

関係地方公共団体

団体(組織)等 氏名 役割
京都府南丹広域振興局
商工労働観光室
副室長 栗林 幸生 エコツーリズムに関する情報提供及び助言
京都府文化環境部環境・エネルギー局
自然環境保全課 自然公園担当
副課長 伊藤 友二

運営委員会

団体(組織)等 氏名 役割
美山町観光協会 会長 神田 和行 エコツーリズムに関する協議のとりまとめ機関
美山町地域振興連絡協議会 会長 山口 恒一
美山町環境保全対策協議会 会長 小中 昭
有限会社かやぶきの里 代表取締役 勝山 直
美山ふるさと株式会社 代表取締役 小島 和幸
南丹市美山支所 課長 早川 忠  

事務局

団体(組織)等 氏名 役割
美山まちづくり委員会 副委員長 高御堂 厚 協議会運営に関する事務局
美山ふるさと株式会社 常務取締役 中井 壮
南丹市 美山支所産業建設課長 早川 忠
南丹市 美山支所産業建設課 平井 智彦
美山ふるさと株式会社 エコツーリズム推進課長 大野 琢馬

全体構想の概要

エコツーリズムを推進する地域(法第5条第3項第1号関係)

南丹市美山エコツーリズムを推進する地域は、美山町全域とし、地域文化や歴史遺産などと多彩な自然・景観を組み合わせたプログラムを開発し、住民の意識と意欲を高めながら住民参加型のエコツーリズムを推進する。

エコツーリズムの対象となる主たる自然観光資源の名称及び所在地(同項第2号関係)

法第2条第1項の自然観光資源の定義に即し「動植物の生息地又は生育地その他の自然環境に係るもの」「自然環境と密接な関係を有する風俗慣習その他の伝統的な生活文化に係るもの」に区分し、それぞれ主な自然観光資源を設定

●主な自然観光資源
(自然環境に係るもの)

・「イヌワシ」「オシドリ」「ツキノワグマ」「ヤマネ」などの鳥獣
・「リュウキンカ」「サンインシロカネソウ」「ヤシャビシャク」などの植物
・「芦生研究林」「由良川」などの地形・地質、自然景観 等

(風俗習慣、伝統的な生活文化に係るもの)

・「樫原(かしはら)の田楽」「北山型入母屋(いりもや)造りのかやぶき民家」
 「西の鯖街道」など風俗習慣、歴史的資源

エコツーリズムの実施の方法(同項第3号関係

法第2条第1項の自然観光資源の定義に即し「動植物の生息地又は生育地その他の自然環境に係るもの」「自然環境と密接な関係を有する風俗慣習その他の伝統的な生活文化に係るもの」に区分し、それぞれ主な自然観光資源を設定

●ルール
エコツーリズムの推進のため、次の4点に対しルールを設定

① 野生動植物とその生息地、生育地
② 景観、史跡、建造物、伝統文化(伝統芸能、伝統民族等)
③ 環境全般
④ ツアーの参加者の安全対策

● 案内(ガイダンス)及びプログラム
3つの基本項目に即したツアープログラム

① 自然や景観、生物多様性を守り、伝統的文化や民族の継承に役立つ内容の企画
② 旅行者や住民の考えや行動が、自然や環境と調和する理念の形成に役立つ内容の企画
③ 旅行者のみならず、エコツアー受け入れの体験を通じて、地域住民が自然や景観、
 日常の生活の営みを熟視し価値観を形成する事につながるような内容の企画

● モニタリング及び評価

モニタリングの対象は、動植物、生息地・生育地、森林環境、河川環境、その他の自然観光資源の5つに区分するとともに、モニタリング実施主体を、ツアー実施者、動植物や生態系の専門家、文化財や伝統文化の専門家等8つに区分する。 モニタリングは年1回実施し、専門家が評価し必要に応じて改善を提案する。

自然観光資源の保護及び育成のために講ずる措置(同項第4号関係)

南丹市美山エコツーリズム推進全体構想に定めた自然観光資源のモニタリングに基づき、ツアー実施による影響や変化、問題点等を把握し、評価や改善方法を協議・確認して自然観光資源の保護及び育成に向けた措置を講ずる丹市美山エコツーリズム推進全体構想に定めた自然観光資源のモニタリングに基づき、ツアー実施による影響や変化、問題点等を把握し、評価や改善方法を協議・確認して自然観光資源の保護及び育成に向けた措置を講ずる

推進協議会に参加する者の名称又は氏名及びその役割分担(同項第5号関係)

南丹市、事業者、地域住民、NPO法人、土地所有者等、その他エコツーリズムに関連する活動に参加する者並びに関係行政機関及び関係地方公共団から構成

その他エコツーリズムの推進に必要な事項(同項第6号関係

● 環境教育の場としての活用と普及啓発
次の5つに留意し環境教育に貢献していく。

① エコツアー実施者の環境問題についての理解を深める
② 体験を通じて自然への理解を深める
③ エコツアーに環境問題を考えるプログラムを設定する
④ 地域住民に対する普及啓発の方法
⑤ エコツーリズムによる子供たちへの環境教育の推進

● 他の法令や計画との関係及び整合

景観法や道路法などの関係法令に配慮しながら実施する

● 農林水産業や土地所有者との連携及び調和

農林水産業や土地所有者などと連携してエコツーリズムを推進することにより、
地域産業の活性化やエコツアーの内容の充実につながるプログラムを企画する。

● 地域の生活や習慣への配慮

地域住民の生活や慣習に影響を及ぼすことのないよう、
ツアー実施者は、敷地や農地に立ち入る場合には事前に承諾を得る

● 安全管理

ツアー関係者は、事前の安全対策の徹底、保険加入の推奨、
ツアー参加者への注意喚起、スタッフ間の情報共有、定期的な安全研修会等の安全対策を実施

● 全体構想の公表

全体構想の作成、変更、廃止を行ったときは広く一般に周知する

● 全体構想の見直し

概ね5年ごとに全体構想の見直しを実施