第1回美山エコツーリズム大会in美山

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美山町を知る、探る、次につなげる。みやまワーキングステイ・トライアル
〜美山の暮らし、仕事にふれるトークイベント〜 @KYOCA

年間70万人の観光客が訪れる京都府南丹市美山町。2017年3月2日〜5日の期間、エコツーリズムの担い手である団体、組織のお仕事を体験しながら美山のリアルな暮らしを感じていただくショートステイプログラム、『みやまワーキングステイ・トライアル』を実施します。


【ページリンクの美山のサイトから持ってきました】

ワーキングステイ・トライアルとは、数日間、所定の地域に滞在し、仕事と生活の両方を体験できるプログラム。

その地域の『人』『営み』『暮らしを』心と体で感じ取り、自分の生き方を考える機会を得られます。現地の魅力を観光客として"観る"のではなく、ひとりの住民として『暮らす』ことで、よりリアルな地域の暮らしの体験が可能です。

移住をご検討の方は『お試し移住』として、体験先の仕事に興味のある方は『仕事体験』として、不安の解消や新しい一歩を踏み出すきっかけとなるプログラムです。



なぜ美山町でワーキングステイ・トライアルなのか?
地域づくり・地域振興の後ろ支えにエコツーリズムをはじめ新しい観光によって目指す美山町で活躍する事業者と地域で仕事をしたい人たちが出会う機会を創出することで、「エコツーリズムをはじめとした観光が促進され、新たな商品の開発や、起業への促進、人材不足で取り組めなかった組織や地域の課題解決を図りたい。」また、「移住したい人と採用したい企業・組織とがいい出会いの場になれば。」そんな美山の人々の想いからワーキングステイ・トライアルが開催されることになりました。



ワーキングステイ・トライアルに先立ち、受入先がゲストとして美山の仕事、暮らしを語るトークイベントを2月5日に実施しました。今回はこのトークイベントのレポートを通じ、美山で働くということ、ワーキングステイ・トライアルで得られるものをお伝えします。



今回のトークイベントでは美山から5人のゲストに参加いただきました。美山に土地を持つ人、外国人向けの観光に携わり都市部より田舎の魅力を伝えたいと考える人、具体的に美山移住を検討する人などが集まりました。事前予約の段階で定員(30名)に達し、本イベントおよび美山への関心の高さを感じました。

まずは主催者である『南丹市美山エコツーリズム推進協議会』の担当者、青田 真樹(あおた まさき)さんに美山町の魅力やエコツーリズムへの取り組み、今回のトークイベントの趣旨をお話いただきました。お話のなかで印象に残ったのは、美山でのエコツーリズムの輪を広げ、美山の未来を作っていきたいという想いでした。

青田さんは、「美山町のエコツーリズムの活動を知るだけでなく“美山町でならこんな暮らしができるかもしれない”といった美山町においての自分の在り方を探り、ゲスト(受入先)との出会いを通じて“移住してみたい”“仕事してみたい”といった、次につながるような意欲を持ってもらう場にしたい」と話されました。

その後、ゲストも一緒に参加者の中に入り小グループで『美山で暮らす』などを話し、場の空気が温まったところでワーキングステイ・トライアルの受入先のみなさんによるゲストトークへ移りました。

ゲスト その①:観光農園江和ランド 鹿取悦子さん


2001年に美山町にIターンした、鹿取 悦子(かとり えつこ)さん。



働き先である『観光農園江和ランド』には、畑、農園、ぶどう園、宿泊コテージ、BBQコーナー、聰山美術館といった施設があり、京都市内を中心に全国各地から多くの人が訪れます。



素敵だなと感じたのは、『観光農園江和ランド』のコンセプト。農業を体験するだけでなく、食べること、食べるためにつくることも楽しんでもらう。その経験の場を作り出すのが、鹿取さんの役目。

自然が大好きで、自分が育て収穫した食材を食べたい、そんな美山町に移住した想いを、そのまま体現されているのだなと思いました。現在、スタッフは5名。絶賛募集中とのこと。農業が楽しい、料理が楽しいと思ってくれて、体力に自信ある人を求めていると、話をしめられました。

観光農園江和ランド
http://www.cans.zaq.ne.jp/ewaland/

ゲスト その②:一般社団法人 南丹市美山観光まちづくり協会 高御堂和華さん




美山町出身の高御堂 和華(たかみどうわか)さん。



幼少期から世界に関わる仕事がしたい、そして、美山町で暮らしたいという思いが強く、現在、その両方を叶えられる『一般社団法人 南丹市美山観光まちづくり協会』で働いています。南丹市美山観光まちづくり協会は主に美山の魅力を外へ発信し、実際に美山に来てもらうことを担う組織。

「地域の魅力伝えるためには、地域をよく知り、地域の方からの話をよく聞くことが重要」と語る高御堂さん。アンケート等の調査だけでなく、時には町中での雑談を通じて、「地域の人たちがなにを求めているのか?」を把握することが大事な仕事なのだそう。

『暮らす』と『仕事』の距離の近さは都市部の一般的な企業での働き方とは違うのだな、そう感じさせられた高御堂さんのお話でした。



「新しい視点で美山町の魅力に光を当て、一緒にプロモーションのやり方を考えていけたら」と高御堂さん。ワーキングステイ・トライアルでは、美山町全体の課題でもある情報発信の仕事がメインとなりそう。PR・情報発信・地域活性化事業に関心の強い方にオススメです

一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会
http://www.miyamaeco.com/

ゲスト その③:ニシオサプライズ株式会社 西尾晴夫さん



美山町の代名詞の一つである、茅葺き屋根。その修繕や施工を行っているのが、茅葺き職人の西尾 晴夫(にしお はるお)さんです。トークでは、西尾さんが美山町の茅葺き職人になった経緯から話されました。

大学卒業間際までクラブ活動に勤しんでいた西尾さんの目に止まったのが美山町の「茅葺き職人見習い」の募集記事。もともと田舎暮らしがしたかったこと、また、手に職をつけたかったことから、美山町への移住を決意されました。

2007年に独立し、『ニシオサプライズ株式会社』を設立。現在は茅葺職人としての仕事だけでなく、茅葺き家屋一棟貸の宿泊事業も行っています。



西尾さんのお話の中でも暮らしと仕事の距離の近さを感じさせるエピソードがありました。

「アメリカから4人家族がお越しいただいた時のことです。お客様は食事の準備をされておらず、お店はもう閉まっている時間帯でした。自分たちの家にあるもので何か料理を作ろうかとも思いましたが、お子さんが小麦アレルギーでその時家にあるものではお出しできるものがありませんでした。困ったなぁとなっている時に、うちの清掃を担当してくれているおばちゃんがいるんですけど、その人に相談したら、米粉と畑の野菜でてんぷらをしてくれて。それを食べたお客さんが“子どもは小麦アレルギー。天ぷらなんて食べれないと思っていた。こんなに美味しい天ぷらが食べれるなんて!”と涙を流して喜んでくれて。これがきっかけで現在人気の郷土料理体験プログラムが始まりました。」

確かに、プロでもない自分たちが『普段食べている食材』を『普段通りに調理したもの』にお金をもらってもいいのだろうか?と少し不安を感じることがありそうです。しかし自分が観光客の立場なら、地元の食材を使った郷土料理は是非食べてみたいもの。

自分たちが当たり前に感じることを客観的に捉え、『サービス』として提供する。こういった『当たり前』を切り取る視点は移住者だからこそ気づくことのできるポイントかもしれません。

ニシオサプライズ株式会社
http://www.yaneharu.com/

ゲスト その④:美山ふるさと株式会社 大野琢馬さん





美山町出身の大野 琢馬(おおの たくま)さん。

大阪の会社に就職したあと、Uターン。美山牛乳事業や宿泊事業など、多岐にわたって展開している『美山ふるさと株式会社』で活躍されています。素敵だなと感じたのは、大野さんが語っていた、『五感で感じる美山の暮らし』。



「春は桜が咲いて、田植えの時期には蛙が鳴き、秋は稲刈りの香りが風に乗って漂い、冬は雪の降り積もる音が聞こえる。そんな、“四季を身近に感じられる生活がしたい”という思いが強くなったのがきっかけ」と話す大野さん。

特に『雪が積もる音』という表現。参加者の人達も聞き慣れない表現に戸惑った方もいらっしゃったかもしれません。大野さんいわく、美山の夜は本当に静かで、雪が積もる音が聞こえるのだそうです。都会暮らしでは想像もつかない自然を美山の人達は当たり前に感じているのだと感じました。

ワーキングステイ・トライアルでは、宿泊施設での対応業務や観光事業のツアー企画、アクティビティプログラムの企画などを体験。田舎での起業を考えている方にとって、幅広い経験を積める機会となるはずです。

美山ふるさと株式会社
http://www.miyamafurusato.com/

ゲスト その⑤:特定非営利活動法人芦生自然学校 青田真樹さん





冒頭で登壇した青田さんが今度は、受け入れ先である『特定非営利活動法人 芦生自然学校』の一人として話されました。2004年に設立した、『特定非営利活動法人 芦生自然学校』。美山町にある57集落のなかでも、最源流の集落「芦生」でエコツーリズムの活動を行っています。



青田さんのお話を聞いていて思ったのは、自然保護やエコツーリズムに関心のある方はもちろんですが、「自然の中で自分の居場所を探りたい」という方にもワーキングステイ・トライアルは絶好の機会だということです。

「具体的に"やりたいこと"というよりは、"こうしたらいいかも"とか、"面白くなる方法がある"とか、そんな可能性を見つける機会にもなれたらと思っています。私自身も、芦生で活動している面白い人たちに惹かれて、その人たちの活動を応援したいなと思って、関わることを決めましたから」と青田さん。

美山町を知り、自分の可能性を探り、関わりを持つ意欲につなげる。ワーキングステイ・トライアルへはこんな意識で参加するといいかもしれません。

特定非営利活動法人芦生自然学校
http://ashiu.org/

美山町の"人"に魅力を感じた時間。



交流会の合間には、3〜4人1組になってゲストのトークを振り返るチェックタイム。田舎暮らしへの期待と共に語られていたのは、田舎に移住する際の気持ちの持ちかたやスタンスの取り方。



ただ単純に、田舎への憧れだけで移住を決めていいのか。

ちゃんと"理由"を持った上で移住を検討しないと、移住先の人に迷惑をかけることになるのではないか。そんな議論が起こったグループもありました。



深く考えさせられたのは、京都移住計画・田村さんの「移住は手段であって、目的ではない」という言葉。移住を目的にしてしまうと、移住をした時点でそれは達成されてしまいます。何かをするために、地方へと移住する。それは美山町でもいいし、別の地方でもいいけれど、自分の胸の内に"何か"がないと、移住先での暮らしは苦しくなるかもしれません。



でも、その"何か"は簡単に見つけられるものではない。だからこそ、今回のワーキングステイ・トライアルは絶好の機会なのだと思います。なによりも、自分を受け入れてくれる"人"がいてくれるのが心強い。3泊4日のショートステイですが、人生に深く刻まれる、内容の濃い時間になるはずです。



ゲストトークの後にはゲストと参加者の交流タイムが設けられました。

・美山町の魅力を学びたい
・エコツーリズムに興味がある
・田舎暮らしのためのヒントが欲しい
・ゲストに来られる方々の暮らしが知りたい

ひとりひとりが抱く"夢"が語られ、それらをゲストが真摯に受け止める時間。

実現するためにはどうすればいいのか?まず、なにからはじめたらいいのか?

笑顔の方もいれば、真剣な表情でゲストの話に耳をかたむける方もいて、この時間を次につなげたいという気持ちにあふれていました。



『美山町の良さを存分に味わえる』、『田舎暮らしの楽しさも厳しさも体験できる』、『エコツーリズムの現実や仕組みを学とれる』、そんな期待を胸に、それぞれが美山町でのワーキングステイ・トライアルに大きな可能性を感じながら、トークイベントの幕が閉じられました。



観光客としてではなく、ひとりの住民として関わる機会。
実際のお仕事や人との関わりを通して、美山町の暮らしを体験してみませんか?

http://miyamaeco.com/miyama-wst2017/